ハニーハンターの熱き戦い ー 実録!諸塚のはちみつが採れるまで
諸塚村のハニーハンター達は、どのようにして希少な日本ミツバチのはちみつを集めてくるのでしょうか。
はちみつを採るには、まずは巣の場所を見つけなければなりません。
自分の作った巣箱にミツバチが住んでもらうべく、切り株などでお手製の巣箱(ウト)を造り、山じゅうに据えて回ります。
据えるのは、尾根沿いの大木の下、切り立った崖など、日当たりがよくてミツバチたちが見つけやすい場所。
(山道沿いにも多数据えているので、諸塚村ドライブの時は探してみて下さい!)
この時、ミツバチたちを誘い込むために、巣箱と周囲をきれいに掃除して、巣から精製した蜜蝋を箱の中にたらすのが大切です。
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据えた巣箱をミツバチが気に入ってくれると、営巣スタート。
ミツバチは周囲の蜜源から花粉や樹液を運んできます。
山には広い花畑がないので、広葉樹や照葉樹の森の中で、大小いろいろな花に群がって日中せっせと働きます。
プーンという羽音が集まって、それは賑やかです。
梅雨から夏は試練の季節。
長雨になると餌を運べず、病気になって全滅してしまうことも…。
蜜や幼虫を狙って、天敵のスズメバチが襲ってくるようになるのが夏の時期。
ミツバチも応戦しますが、ここはハンターの出番です。
巣箱の出入口にミツバチが通り抜けられるサイズの網を張り、大型のスズメバチの侵入を防ぎます。
そしてここからがハンターのハンターたる所以。
守るだけではなく、攻めます。
巣を狙うスズメバチに目印をつけて追跡し、親蜂や幼虫を巣ごと生け捕り。
スズメバチを、です。
生け捕りした幼虫やサナギは、調理して美味しくいただきます。
実は、諸塚村で蜂の子というとスズメバチの幼虫を指すぐらい、山で生きる人間の貴重なタンパク源として古くから伝承されている食文化です。
(もろっこはうす店頭でも冷凍を販売しております!)
秋になると頃合いを見計らってついに採蜜。
煙で燻したり巣箱を叩いたりしてミツバチを巣から離し、何層もある巣を一枚一枚取り出します。
ですが、全部は取り尽くしません。
次世代のミツバチと、その越冬に必要な蜜を残すため、半分だけいただきます。
蜜の取り方も、自然に任せた垂らし蜜。
巣から垂れてくる蜜をじっくり待ってゆっくり採取するやり方です。
採取したらビンに詰めて湯煎。
湯煎をするのは、はちみつの結晶化を防ぎサラサラの状態を保つためです。
寒くなると結晶化して白くなる蜂蜜ももちろんいいのですが、年中使いやすくするために湯煎しています。
(もろっこはうす店頭では、結晶化した蜂蜜も取り扱っています🎶)
日本ミツバチの性格は元々おとなしく、とあるハンター曰く「話せば分かるタイプ」で、採蜜の時に「少し分けてください」と優しく語りかけると刺されないとか。
セイヨウミツバチの蜜は年に数回採れますが、日本ミツバチは1年に1度だけ。
在来種の日本ミツバチが住み続けられる豊かな環境を守るため、ハンターたちの森づくりは続きます。
季節は巡り春が来て、茶摘みも近づく頃になると起こるのが、巣分かれ。
運が良ければハンターが用意した新たな巣箱へと移ってくれます。
これがミツバチをめぐる一年のサイクルです。
諸塚村のハンターたちは地元では飽き足らず、九州中に巣箱を据えています。
商品名の「九州産」は、そんな理由から。
あちらこちらに据えた巣箱へミツバチのごとく通い、ミツバチのお世話をして守る。
互いに謙虚に自然と寄り添って生きる姿は、今も伝承される「森林文化」の象徴で、そこから生まれる蜂蜜はとても貴重な「本物」です。
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